矯正医療とは人格の矯正を目的としたものではなく、少年院や刑務所といった矯正施設に収容されている人達の健康を管理するのが目的です。
人格の改善とか精神状態を無理矢理変えて人を矯正して行くというものではありません。そちらの方は矯正教育と言って刑務官の方が生活を通じて行っていくものです。
収容者は拘禁反応から情緒不安定になったり、不眠症状が出たり、イライラが昂じて自傷行為、他傷行為を起こしたりします。精神的ケアや肉体的疾病を治して行く使命を与えられたのが矯正医療です。
収容者には患者であっても医師や病院の選択肢はありません。過不足の無い医療を提供しなければならないのですが医療施設は必ずしも充実しているとは言えません。
有病率は一般の人達に比べれば非常に高く、例えばC型肝炎では一般人が1〜2%に対して収容者は25%〜60%です。覚せい剤の回し打ちや最近では針を滅菌しているので少なくなりましたが刺青などが原因です。
また、幻覚や精神異常も多く、殆どが覚せい剤常習によるものです。昨日のニュースにもありましたが高校で麻薬の取り引きを高校生同士が行っていたり、考えられないような勢いで麻薬が我々の生活に浸透してきています。
罪名別でも覚せい剤が38%、窃盗が25%、窃盗が11%で、覚せい剤の比率が多いというのが非常に問題になっております。青森刑務所も定員500名の内覚せい剤で収容されているのが200名います。
現在収容定員7万人のところに8万人収容されている状態です。3年未満の刑期の収容者が著しく増えております。これは覚せい剤によるものが1年から1年半、常習で3年の刑期だからです。
中には医療を利用して外診を勝ち取り逃走を謀る者もいます。収容所では医療費は国費で賄われますので一切無料ですが、出所してお金も無く治療を停止してしまう人が多くいます。
麻薬が抜けていく時期により急性期から廃人同様の虚脱期が半年から1年、一見正常に見えるものの他人に話したくなり、まとわり付く他訴期、幻覚と妄想に心が耐えられなくなり自殺に魅り付かれる回復期、そして正常に戻る安定期がありますが、特殊な疾病として自殺目的で手首を切ったり、衣料や紙飲み込んだりする人がいますが、回復期に診られる症状です。
このように特殊な環境にある人の疾病に対処していかなければなりませんがまま困難な例があるというのが現実です。